戦略人事とは何ですか?人事戦略との違いや実現の4STEPを解説

目次

戦略人事とは

戦略人事の定義

戦略人事とは、「戦略的人的資源管理」の略語であり、企業理念や経営戦略に基づく人事戦略を行うことです。労務管理、給与計算などオペレーション業務だけでなく、自社の目指す姿である「理念・ビジョン」を念頭に、経営目標を達成するために人的資源を適切にマネジメントする仕組みや考え方のことを指します。

1990年代にアメリカの経済学者デイブ・ウルリッチ氏が提唱した考え方で、欧米の先進企業を中心に実践が進んでいます。  

succession plan

例)
理念・ビジョン
○○の実現
経営戦略
2025年までに売上〇〇万円 / 業界〇番手の確立 / 新規事業の立ち上げ加速
人事戦略
幹部人材〇名登用 / 採用<離職防止 / 新規事業メンバーの抜擢
採用・発掘~定着
幹部人材候補の発掘 / 離職者分析による離職要因の特定 / 新規事業への適性分析

「人事戦略」との違い

人事戦略は、採用や人材の育成・配置など、人事全般にまつわる業務の中でオペレーションを改善し、生産性を高めていくための戦略を指します。 

一方で戦略人事は企業のミッションや経営目標――つまり経営戦略にまで踏み込んで、人的資源を適切にマネジメントする。経営戦略の実現に直接関わっています。 

戦略人事が求められる背景

日本において、戦略人事はまだ広く普及しているわけではありません。しかし、ビジネス環境の激しい変化に適応するため、近年注目を集めています。 

ビジネス環境の変化が激しくなかった時代には、主に経営層が経営戦略を立てるため、人事部門が介入することはあまりありませんでした。 

しかし現在は、先を見通すことができないVUCAの時代。激しいビジネス競争のなかで勝ち残るためには、人事部門も経営の視点を持つことが必要です。経営戦略から落とし込んだ人事戦略を実現するために、「戦略人事」が求められています。 

戦略人事に取り組むメリット

経営状況に応じて、人的資源を適切にマネジメントしていけるため、事業環境の変化に対応できます。

従来の人事部門の目的は主に業務効率化に置かれており、経営戦略との紐づけはあまり考えてこられませんでした。そのため、事業環境の変化に適応できず、経営のスピード感が失われてしまうというリスクがありました。企業を取り巻く環境はかつてないほど激しさを増しており、それに適応・変革できなければ事業の存続や成功は望めない状況です。戦略人事には、そうしたリスクを減らすメリットがあります。 

戦略人事実現の4STEP

戦略人事を実現するための4STEPをまとめました。まずは出来るところから始めていきましょう。

1. 企業理念や経営ビジョンの確認

達成したい目標と現状の課題や改善点をはっきりさせ、どんな人材・能力が足りていないのか把握する

2. 必要な人材要件の設定

経営目標を達成するために必要な人材の要件定義と、そのような人材がどのくらい必要か決定する

3. 現行の人事制度の見直し

現行の制度で適切な人事評価ができるのか見直す

4. 具体的なプロセスの計画

改善点を洗い出したら、採用手法の再検討や教育プログラムの改定、配置転換などを行う
途中で進捗状態が見直せるよう、マイルストーンを細かく設定する

戦略人事に取り組む上で出てくる課題

戦略人事を遂行することはメリットが大きい反面、難しい点もあります。 

経営戦略への理解

経営陣は明確な経営戦略を示すこと、人事部門には経営戦略を深く理解することが求められます。経営について学んだり、経営層と対話の機会を増やしたりと、人事担当者自身が意識変革をし、攻めの人事に転換していく必要があります。

どのような人材が必要なのかわからない

経営戦略実現のためにどのような人材が必要なのか要件定義が出来なかったり、要件定義が出来てもその人材が社内にいるのかわからないケースがあります。従業員のスキル・経験・適性・人事評価履歴などの人事データをきちんと整理しておくことで、経営戦略実現のために理想的な組織構成と現在とのギャップを知ることができます。

従業員からの反発

戦略人事を遂行する上で、人事制度の見直しや組織構成の変更など、従業員ひとりひとりに影響を与えることがあります。変化を嫌う保守的な従業員からは、こうした人事の変革に反対する派閥が出てくる可能性があります。取り組みを行う目的や今後の展望について、従業員の理解を得ながら慎重に進めていく必要があります。

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