ピーターの法則とは何ですか?
Q:ピーターの法則とは何ですか?
A:「無能なリーダーが生まれるメカニズム」のことです。ピーターの法則では、適正な評価をせずに社員を昇進させ、その社員が自己成長を止めてしまうと、組織全体が無能化していくと考えられています。
●ピーターの法則はどういうメカニズム?
ピーターの法則は、1969年に南カリフォルニア大学の教育学者・ローレンス・J・ピーターが、レイモンド・ハルと共同で発表した著作『ピーターの法則―〈創造的〉無能のすすめ―』の中で提唱したものです。
「どうしてあの人がリーダーをやっているの?」ということ、身に覚えがあるのではないでしょうか。ピーターの法則の中では、3つの特徴があります。
- 優秀な人も、昇進を続けるうちにいつしか限界が来て、無能になる
- 無能な人は今の地位にとどまり、組織が無能の集まりとなる
- よって「まだ限界に来ていない人」によって組織は機能する
ピーターの法則の中では、ある階層で活躍した社員を、「その階層で活躍していたから」という理由で昇進させます。これでは、なぜ成果を上げていたのか、それは次の地位でも活かせるものなのかの検証が不十分なまま昇進をしてしまうことになります。
また加えて降格条件が決まっていないことも、無能な人をその地位にとどまらせる要因です。
●ピーターの法則が成り立ってしまう条件とは?
ピーターの法則が成り立つ条件は、以下の2つが考えられます。
- 評価機能が適切に機能していない
- 無能であっても降格するきっかけ、仕組みがない
S(ソリューション):ピーターの法則を回避するには、適切な人事評価制度と降格基準の設定、社員育成による成長機会の提供が必要です。
まずは、階層ごとのあるべき姿の設定とそれを適切に評価する人事評価制度を整えましょう。あるべき姿が設定できれば、おのずと降格基準は決まりますので、判断するタイミングなどを年に1回設けておくなど仕組みにして運用すると良いでしょう。また、社員育成の機会も重要です。前の階層で活躍していたからと言って、昇格後も手放しで活躍できるかどうかは別問題です。あるべき姿を達成するため、評価と教育が一気通貫で整合性がとれていることが重要だといえるでしょう。
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