キャリアアンカーとは何ですか?
Q:キャリアアンカーとは何ですか?
A:個人がキャリアを選択していく上で、絶対に譲れない軸となる価値観のことです。何が好きか嫌いかというよりも、「どのように働きたいか」といった価値観・欲求を指します。
キャリアアンカーは、マサチューセッツ工科大学ビジネススクールの、エドガー・H・シャイン博士により提唱されました。大きな特徴は以下の通りです。
- 一度形成されると、その後は年齢や環境が変わっても変化しにくい
- 何をしたいかより、どう働きたいかに注目する
- 8タイプに大別でき、どのタイプが良い、どのタイプが悪いというものではない
キャリアアンカーのタイプが形成されるのは、おおむね30歳前後といわれています。そのため、新入社員のころの結果はまだぶれやすく、際立った傾向が出にくいこともあります。
8タイプと、特徴を表すキーワードは以下の通りです。
1.ジェネラル・マネジメント・コンピタンス(管理職)
#出世思考、経営者を目指す、責任を受けて成長したい
2.テクニカル/ファンクショナル・コンピタンス(専門能力・職人)
#専門家、管理をするより現場が好き、特定分野においてエキスパートになりたい
3.セキュリティ/スタビリティ(安全・安定)
#保障や安全性、将来が見通せる安定性、リスク回避
4.アントレプレヌール的クリエイティビティ(起業家的創造性)
#発明家、起業家、事業を立ち上げたい、創造性を発揮したい
5.オートノミー/インディペンデンス(自律と独立)
#研究科、裁量の高い環境を好む、マイペース、1人でやりたい
6.サービス/大義への献身(奉仕・社会貢献)
#医療、看護、社会福祉、世の中を良くしたい、貢献
7.ピュアなチャレンジ(チャレンジ)
#敢えて困難に飛び込みたい、挑戦が自分自身のテーマ、退屈を好まない
8.ライフスタイル(生活様式)
#仕事をプライベート、企業と個人など、何事も両面とも大切にしたい、バランスが重要、仕事以外の充実も求める
キャリアアンカーのタイプ分類をどう活用するか
先に述べたように、どのタイプが良い、悪いということはありません。大切なことは、個人の結果を踏まえて、マネジメントなどに活かすことです。特に、1on1や評価面談などの対話の際の呼び水として活用すると良いでしょう。
1on1 の記録はTalentViewerで
測定した結果の管理や、その後の面談記録は是非、蓄積しておきましょう。
蓄積しておくことで、社員の異動後も過去の蓄積記録を参照できますし、全社員の中から新規事業のために『チャレンジタイプ』だけを探し出す、ということも簡単です。