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採用難時代!中途入社者の定着・活躍が重要に! オン・ボーディング入門

2020.08.24更新

「優秀な人材が中途採用できたが、現場配属後ほどなくして退職…」

これはと思って採用した人材の早期離職。代わりの人員を採用しようにも今はなかなか採用できず、頭を悩ます人事担当者は多いでしょう。採用難易度が高まる今、入社者に活躍・定着してもらえるかはますます重要になります。そこで今回は、中途入社者の早期離職対策に効果がある「オン・ボーディング」についてご紹介します。なぜ今、オン・ボーディングが注目されているのか、早期離職の3つの要因と対策をまとめました。ぜひご参考ください。

 

 

要約すると

  • 採用難易度が高まる今、入社者に活躍・定着してもらえるかがますます重要に。
  • 約4割の企業で「定着率が低い」他、早期離職の状況と企業への影響。
  • 早期離職に影響を与える「Gap」、「Relation」、「Capacity」と、それぞれの対策。

即戦力として中途入社した人材が、早期離職してしまうことや、離職はしなくても企業文化等にすぐに馴染めず、期待されたパフォーマンスを上げるまでに時間がかかることが、多くの企業で問題視されるようになった今、注目され始めました。

これまでの社員育成と大きく異なるのは、入社後研修後、現場任せにするのではなく、継続的なサポートを行なうこと、加えて広範囲の既存社員を巻き込んで行なう点です。

例えば、「上司との定期的な面談」や、メンターが新入社員の心理的サポートを行なう「メンター制度」や、中途入社者向けの「オリエンテーション」で社内用語や風土について解説するなど、中途入社者が入社後に困ること、つまずくことを先回りして解消していく取り組みが挙げられます。

 

早期離職の状況と、問題点

Q. 貴社の中途入社者の定着率について、どのように捉えていらっしゃいますか?

 

 

人事のミカタにて「社員の定着」についてアンケート調査を行ないました。まず、自社の中途入社者の定着率について、どのように捉えているかを伺ったところ、全体の37%、約4割の企業で「定着率が低い」(定着率が低い:30%、定着率がとても低い:7%)と回答しています。 「定着率が高い」32%(定着率がとても高い:10%、定着率が高い:22%)を5ポイント上回っており、悩みを抱えている企業はやはり多いということが見て取れます。

ちなみに、「定着率が低い」と回答した企業の割合を業種別に見ると、「流通・小売関連」がもっとも多く、51%(同:36%、15%)、企業規模別では「1000名以上」の企業が48%(同:38%、10%)と、もっとも多い回答となっています。

 

 

中途入社者が退職に繋がりやすいのは「入社後1年以内」。

Q. 中途入社者が退職に繋がりやすいのは、入社後どれくらいの期間ですか?

 

 

中途入社者が退職に繋がりやすいのは、入社後どれくらいの期間かを伺ったところ、56%が「1ヶ月未満~1年」(1ヶ月未満:6%、1ヶ月~3ヶ月:18%、3ヶ月~6ヶ月:13%、6ヶ月~1年:19%)と回答。なんと企業の半数以上が、中途入社者は1年以内に離職しやすいと答えました。そのため、入社後1年以内のなにかしらの継続的なケアが、離職防止に重要となります。それこそが、オン・ボーディングが必要とされる背景となります。

 

 

入社後3ヶ月での早期離職で、企業への損失は「187.5万円/人」以上!

社員1名が入社後3ヶ月で離職した場合の損失概算「187.5万円/人」

【内訳】
(1) 採用にかかった経費  :62.5万円
採用単価(60万円)+人事・現場社員の人件費(2.5万円)

(2) 在籍時の費用(人件費):112.5万円
総人件費(中途平均月収25万円×総人件費係数1.5※退職金なしで算出)

(3) 教育研修費      :12.5万円
外注費などの直接経費(5万円)+人事・現場社員の人件費(7.5万円)

※エン・ジャパンにて試算。
詳細はこちら「入社後活躍研究所」もご参照ください。https://corp.en-japan.com/success/16052.html

※どんな人材をどんな手法で採用して、どのような教育を施したかによって、経費は変化することにご注意ください。

その他、新入社員の育成に関わった社員や職場全体のモチベーション低下を招くリスクもあります。他社員の連鎖的な離職につながることも考えられ、なお一層、早期離職者を出すことの危険性と、オン・ボーディングの重要性が見て取れます。

 

早期離職に大きく影響を与える「ギャップ(Gap)」、「リレーション(Relation)」、「キャパシティ(Capacity)」

年間約6万人の入社・定着支援を行なってきたエン・ジャパンでは、そこで取得した膨大な転職者の生の声を分析し、早期離職の3つの要因が浮かび上がってきました。 それが、「ギャップ(Gap)」、「リレーション(Relation)」、「キャパシティ(Capacity)」。頭文字をとって「GRC」と呼んでいますが、オン・ボーディングを考える上で重要なものとなります。ぜひご確認ください。

 

GRC

「ギャップ(Gap)」

早期離職の要因の一つ、「ギャップ(Gap)」とは、転職者が入社前に会社に抱いていた「期待」と「現実」との乖離のことです。

たとえば、「意見が言いやすい会社」と聞いていたのに、実は上下関係が厳しく意見が言いにくい風土とのギャップや、「仕事を早く任せられる」と思っていたのに、簡単な仕事しか任せてもらえないというギャップ。その逆に難しい仕事ばかり振られ、気持ちの準備が追いつかないということもギャップにつながります。

 

「リレーション(Relation)」

リレーションは、ズバリ「直属の上司との関係性」です。社歴が浅いため、深い信頼関係が結べているか否かというレベルではなく、相談しやすい・話しかけやすいレベルでの関係性についてとなります。

中途入社者は現場に配属されると「孤独」。即戦力と思われがちで、周囲に対して「こんなこと聞いていいのか」などと考えがちになります。そのため頼れるのは、直属の上司となります。その上司が忙しく、話せない場合やよそよそしい場合、孤独感はより深まると共に、適切なサポートを受けることが出来ず、成果が出せない状態になり、「自分が活躍できる場所はここじゃない。失敗した。転職しよう。」と思ってしまいます。

 

「キャパシティ(Capacity)」

「キャパシティ(Capacity)」は 業務量の過多、もしくは過少のことを指します。仕事量がその人のキャパシティを超えて多い、もしくは少ないと離職意向に繋がってしまいます。

まだ仕事に慣れていないのに、既存の社員と同じ業務を任せてしまうことで、必死でこなそうとして、心身ともに疲弊してしまう。逆に気を遣って少しずつ業務を任せたことで、「単純な作業しか任されない。周りが忙しいのに、自分だけ手が空いていて気まずい。」と思ってしまい、「こんなはずじゃなかった」と思わせる原因となります。

 

「ギャップ(Gap)」、「リレーション(Relation)」、「キャパシティ(Capacity)」の対策

では、早期離職の3つの要因に対して、どんなオン・ボーディング(継続的なケア)を行なえばよいのでしょうか。ここからは具体的な例を元に、対策を考えます。

 

「ギャップ(Gap)」には、入社前(採用時)に良い面もマイナス面も伝える!

入社前に会社に抱いていた「期待」と「現実」との乖離を生まないためには、求人情報や面接の際に、自社や仕事の良い面だけでなく、マイナス面も正直に伝えることが必須です。

「ギャップ(Gap)」は転職者が「過度な期待や誤解」を持って入社したときに起こります。そうならないために、「企業の現実、実情が理解できる情報」提示が必要となります。面接官を担当する方、配属先の上司、人事担当者間で申し合わせをしておくことで、正しい現実を伝えられるはずです。

また、仕事内容についての「ギャップ(Gap)」は、入社初日やその後も継続的に目標設定の定期面談を設定すると良いでしょう。自分に何が期待されているのかがわからない状態ではなく、最初に簡単な作業的仕事を任されたとしても、ステップの一つだと理解してもらうなど、事前に説明が可能です。

 

「リレーション(Relation)」には、上司と人事の連携が鍵!

早期離職に大きく影響を与える3つの要因の中で、「リレーション(Relation)」の比重はもっとも大きく、早期離職を防ぐ鍵は「上司」と言っても過言ではありません。

毎日、5分でも10分でも、中途入社者と上司の直接話ができる時間を作り、疑問や不明点を言いやすい環境を作ってあげることが不安の解消につながっていきます。

現在、定着に悩みを抱えている企業は、よく離職者の出る上司をチェックしましょう。その際に注意したいのは、上司を外すというわけではなく、あくまでも「関係性」が問題になることです。上司のちょっとしたコミュニケーションのとり方を改善してもらうだけで、話しやすいなど、「関係性」が向上することが多々あります。

上司からすると「なぜ、この人を採用したのかわからない」という、人事との連携に問題がある場合もあります。その結果、放置や無理な業務を任せてしまうなどの問題が起きやすいため、面接時から上司に参加してもらい、人となりの把握や「自分が採用した」という自覚を持ってもらえると、育成への責任感も芽生え、良いことばかりでしょう。ぜひ参考にしてください。

 

「キャパシティ(Capacity)」には、定期的な面談で話を聞く!

業務の過多・過小は、定期的にコミュニケーションを取りながら、スキルや意向を冷静に見測って割り振ることに尽きます。上司や人事から「仕事に慣れてきましたか?」と聞いても「はい」としか回答がない場合がありますので、「今、困っていることを教えてください」など、具体的に不満を訴えやすい聞き方をすることで、業務量に関する見解を把握することができるでしょう。

 

 

より科学的な離職防止対策はTalentViewerで

改めてとなりますが、採用難易度がますます高まる今、入社した方にいかに活躍・定着してもらえるかが企業の成長に大きく関わります。そのため、もし離職しそうであればその予兆をいかに早く察知して、適切な対策を打つかがさらに重要になっていきます。オン・ボーディングを実施し、早期離職につながる自社の「GRC」を早く掴み、対策を打つことが重要です。

TalentViewerなら、日々のコンディションチェックから在籍期間の分析、離職傾向の高い組織の可視化まで簡単に分析を行うことが出来ます。

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